平成6年4月29日(月)、くまもと江津湖療育医療センターの地域交流スペースで熊本県重症心身障害児(者)を守る会(以下「熊本県守る会」と言う。)の定期総会が開催された。当日は雨降りの天候にもかかわらず会員約80名が参加した。重度の知的障害と重度の身体障害を併せ持つ重症心身障害児(者)を守るため、親‣兄弟を中心に保護者の方々、施設の職員や専門の先生方が守る会の会員となっている。「最も弱い者を一人もれなく守る」基本理念の下で活動している。
今回は特に熊本県知事に就任された木村敬さんが来賓として出席された。木村知事は左手の手首から先が無いと言う障害があり、そのような意味では非常に身近な知事と言えるだろう!
坂田会長は、「コロナ禍で子供たちとも面会ができない状況が続き、物言わぬ障害を持つ子供たちもストレスを溜めていた。そのような中でも、施設の職員の献身的な対応、ボランティアに駆けつけてくれる人たちもいる。また、木村さんが熊本県知事になられたことは障害者の代表が知事になったような気持ちだ。ますます社会の共感を得られるような運動を続けて行こう!」と挨拶されました。
木村熊本県知事は「私は生まれながらに左手首から先が無いと言う障害を持って生まれた来ました。奇遇なことがあります。このような兄を思ったのか、妹は東京で重症児対応の医者をやっています。私が弱い立場の人に寄り添う仕事を行うことは、このような身体で生まれてきた者の使命であります。熊本県の障害者施策が国の制度より先を行くようにしたい。5月2日にははまゆう療育園もお邪魔します。今後は当事者の声を直接聞きたいです。」と挨拶されました。
三森至加(みもりりか)市議会議員は「私には3人の子供がいて、真ん中の子供が障害を持っています。皆さんと同じように色々と悩みました。それでも多くの人と出会い助けて頂き、この経験を誰かに伝えたい・・・と言うことで議員活動を行ったいます。障害を持った子供も幸い結婚することができ、子供も生まれました。心配することは沢山ありますが、皆さんと協力し合い前に進んで行きます。」と挨拶されました。
木下江津湖療育医療センター施設長は、重症児者を守る運動の先駆者を紹介し、「施設と保護者会・守る会が連携しながら重症児者の療育・看護に取り組んでいきたい。」と挨拶されました。
この後、来賓の方々を江津湖療育医療センター内を案内されました。
木村敬県知事、三森市議会議員、木下施設長の他次の方々が来賓として紹介されました。
受付には各施設の親の会のお母さんたちが並びました。
右から
決して争ってはいけない。争いの中に弱いものの生きる場はない。
親個人がいかなる主義主張があっても重症児運動に参加するものは党派をこえること。
最も弱いものをひとりももれなく守る。
岩崎事務局長の司会の下、議長に阪本孝博氏(蘆北療育医療センター)を選出し、第1号から第6号議案までが審議されました。全ての議案が承認され新しい役員も紹介されました。